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23

Sep

2011

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光よりニュートリノの方が速いという実験結果が得られたという、衝撃的なニュースが駆け巡っています!最もこれの何が衝撃的なのか理解できるほどには、物理に詳しくはないのですが、最近のハードSFはみなアインシュタインの相対性理論に基づく理論物理学の宇宙像にて構築されています。ということなので、三度の食事よりSF小説を愛読している自分としては、相対性理論が崩れるとなると今までのSF小説のストーリーが崩れるのではと検討違いの心配をしています。この衝撃的というかいささか困った記事の内容は、下記に詳しく報道されています。

毎日JP:物理:光より速いニュートリノ? 相対性理論覆す発見か
asahi.com:「光より速いニュートリノ」計測 国際研究グループ発表

Yahoo!ニュース:光より速いニュートリノ観測=相対性理論と矛盾―名古屋大など国際研究グループ

光といえば、数あるSF小説の中でも絶対的な存在で、質量がある限り光速を上回ることはないというのが今までの常識でした。なので、相対性理論を前提としたウラシマ効果やワームホールなど色んなSF的アイデアも生まれていた訳です。


それでも早いといってもたかが「60ナノ秒(1億分の6秒)光より早く到達し、光速より約0.0025%速かった」ということらしいのですが、これも宇宙の壮大なスケールに直すと、はるか彼方の何億光年も離れた超新星爆発などから地球に到達する際には、1年位の差になるとのこと。なんとも気の遠くなる話ではあります。

それでも以前(2007年)にも米国で同様の結果が得られており、その時は測定誤差の範囲ということで見送られていたとのこと。今回も測定誤差の可能性も含めて広く検証を世界に問うという主旨で、世界中に発信されているとのことです。この国際研究グループ内では、「素粒子物理学以外にもインパクトが大きな結果なので、現時点でこの結果を研究グループで解釈しないことで合意している」というコメントもあり、これが事実であれば世界観はもとより宇宙観も変わる可能性を秘めていることが伺えます。それでも現時点の解釈として、誤差の他に「ニュートリノが負の質量を持っていて未来から過去へ時間を逆行している」とよく分かりませんが、夢のある説も既に登場しています。今まで相対性理論の限界であった光速を超えたワープ航法なども、理論上は可能となる可能性もあります。
物理学者でもない自分としては、今後の検証や色んな仮説を楽しく注視するとともに、今後新しいSF小説が生まれる可能性を楽しみにしています!(ちなみに左の写真はニュートリノ検出器でもあるスーパーカミオカンデ。いつみてもこの大きさに感動すると同時に、理論を考えた方とそれを作った日本企業の職人技に誇りを感じますね!)

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