技術士【衛生工学部門】合格のツボ!
1.はじめに
晴れて技術士(衛生工学部門)に合格できたものの、振り返れば労力のほとんどを勉強方法(対策)の模索に費やしていたように感じています。他の資格はいざ知らず、技術士は一般的には知名度も高くはなく、その中でも唯一と言えるメジャーな建設部門を除けば、具体的な対策本すら市販されていないのが現状です。そんな中でもネット環境が進むにつれて、その他のマイナー部門の合格体験記や対策サイトがちらほらと散見されるようになってきました。しかしながら自分の受験部門である衛生工学部門(の中でも選択科目が空気調和)に至っては未だに受験体験のブログがある程度で、なかなか勉強対策までのサイトは見つけられない状況です。
そんな状況でも、海外駐在をしてからの数年間、特に勉強に本腰を入れた昨年度(平成26年度)は少なからず他部門を含めた技術士試験対策のサイトには、大変お世話になりました。ということで、少しでも自分が受けた恩恵の幾らかでも還元できればという想いと、早くも忘れかけている技術士試験の苦労話を誰かの参考になれるように残しておきたいという2つの理由から、こちらのページを立ち上げてみることにしてみました。
コンテンツとしては、下記の内容でまとめておきます。
繰り返しになりますが、技術士補を取得してから技術士に合格するまでの約10年間、勉強方法を模索する10年間だったといっても過言ではありません。その勉強方法を指南してくれたのが、こちらの記事でも紹介している「聴く!技術士二次試験論文のツボ」です。この本に出会ってからの1年間が、合格のための勉強期間であったと言えます。
そのため、ここで紹介している自分の勉強計画なども、この1年間での内容です。言うまでもないのですが、ここで紹介している勉強方法などは、この「聴く!技術士二次試験論文のツボ」がベースとなっています。なので、この書籍を一読いただければ勉強手法としては十分かと思います。
このページではこの書籍から自分なりにアレンジした箇所と、自身の受検部門であった衛生工学部門の空気調和に特化した勉強内容を中心に記してみました。(そのため、特に4.過去問対策などは衛生工学部門の中でも選択科目が空気調和の受験者以外の方はほとんど参考にならないかと思います。逆に空気調和を選択科目としている方は、それなりに参考になるところもあるかも知れません。)
ディスカッション
14件のコメントがあります
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goodhorse
はじめまして。
数少ない衛生工学部門の貴重な情報をありがとうございます。技術士は自分とは縁の無い資格とばかり思っておりましたが、
受験を志してから幾度となくHPを拝見しておりました。
お陰様で何とかR3年度の口頭試験を受験できることになりました。久しぶりに訪問しましたら口頭試験対策以降の記事も作成頂いており
大変感激しております。
お忙しい中の作業に感謝致します。
これを励みにもうひと踏ん張り頑張りたいと思います。 -
tami
はじめまして、技術士試験の勉強をこれからはじめたいと思っているものです。デジタル技術ノートのサンプルファイルの公開はすでに取り止めてしまいましたでしょうか。可能であれば参考にしたいため、再アップロードをお願いしたいです。どうぞよろしくお願い致します。
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あかとら
thosoda様
お世話になっております。
衛生工学部門(建築物環境衛生管理)に合格することができました。
ありがとうございます。
情報が少なく合格率の低い衛生工学部門(空気調和)の
情報をご提供頂き誠にありがとうございます。
大変励みになり、勉強方法についてとても参考にさせて頂きました。
初めて本サイトを拝見した年には一発合格のツボが絶版でしたが
本年度にリニューアルされ再版されたことも幸運だったと思います。私が参考にさせて頂いた勉強方法は以下になります。
1.技術ノート作成
キーワードをピックアップし、
キーワードに対する概要、課題、解決策、リスク、将来展望をまとめる
ワードで技術ノートのソースを作成し、両面印刷、ルーズリーフで整理
1)専門科目のキーワードは
学会誌(空気調和・衛生工学会、建築設備士)
設備計画設計の実務の知識(空気調和設備、給排水衛生設備)を参考
2)空気調和・衛生工学会はⅠ問題、Ⅲ問題対策
最新技術やトラブル報告、業界の現状
3)建築設備士は竣工フラッシュの記事により
Ⅱ問題に対する、具体的な建築物計画設計を学ぶ
4)衛生工学部門全体のキーワード
社会や世界が直面するビッグワードを技術ノートにまとめる
衛生工学部門のワード
COP21、SDGs、Society5.0、ZEB、ICT,BIM、CASBEE
労働人口減少、老朽化対策、BCP などなど
2.音読とリスニング
技術ノートの内容や記述解答事例をICレコーダに録音
PCで編集、iPhoneオーディオブック変換、倍速再生
3.技術ノートの刷り込み
技術ノートを常に持ち歩き、青マジックと緑蛍光ペンで落書き
上記とリスニングによりスキマ時間を利用し、右脳にインプット
4.一人模擬筆記試験
これが天王山!
セミナーの模擬筆記試験とは別に
一人模擬筆記試験を4回実施
試験本番を想定した同じ時刻、同じ服装、同じコンビニ弁当
時間配分、骨子作成までの時間、文字を書く時間、手の疲れ具合
空腹感と満腹感等を実感
5.口頭試験
1)勉強方法
セミナーによる模擬口頭試験受講(5回)
自宅模擬口頭試験
想定問題を170問作成
技術ノート同様、ルーズリーフにまとめ、常に持ち歩く
ICレコーダ活用による業務詳細、業務経歴、想定問題のリスニング
2)試験内容
主にコンピテンシーを問う質問
(コミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメント、継続研鑽、技術者倫理)
具体的な事例を挙げた回答が必要
業務経歴、業務詳細に関する質問はなし
記述問題に関する質問もなし
6.試験を振り返って合格のコツは
1)記述力、文章力の強化
一文一意、主語と述語を明確に、接続詞の活用
手書きの練習、丁寧な文字の練習
2)知識の強化
技術ノートにより知識を詰め込み、アウトプットできるように
3)論文の流れを意識
各設問毎でブツ切りにならないように
回答は後ろから骨子をまとめる
課題 ← 解決策 ← 新たなリスク
4)コミュニケーションを意識
試験官とのコミュニケーションである
設問を舐めるようにじっくり何度も読む
自分が書きたいこと、書けることではなく
設問者が訊きたいことを書く
分かりやすく、見やすく、論理的に
5)実戦経験が重要
一人模擬筆記試験は絶対必要
これをしないことは
車の運転経験なしで路上に出るようなもの以上 長々と失礼しました。
私の経験も少しでもこれから目指される方の参考になればと思い
記載されて頂きました。
本当にありがとうございました。
私も次は総合技術監理部門を目指して頑張ろうと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。 -
かさはら
初めまして、「かさはら」と申します。衛生工学部門(建築物環境衛生管理ー空気調和)の技術士を目指して勉強方法を模索している最中の者です。
セミナーの対策書といろいろな冊子を読みながら「どう取り組みべきなの」格闘してはや2ヶ月です。
拝見させて頂きました勉強法を自分なりに取りまとめチャレンジしたと思います。 -
あかとら
初めまして、衛生工学部門(建築物環境衛生管理)の技術士を目指して勉強中の者です。
去年から拝見させて頂き勉強方法について、とても参考にさせていただいております。
おかげさまで、本年度やっと記述試験合格の通知が届きました。
大変感謝しております。
取り急ぎお礼と思いコメントさせていただきました。
12月初めの口頭試験まで時間がありませんが、
しっかり対策をとり、このチャンスをものにしたい思います。
また、追ってご報告させて頂きたいと思います。
ありがとうございました。
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thosoda様
ご無沙汰しております。
衛生工学部門受験の際にお世話になりました。あかとらです。
この度,総合技術監理部門に合格することができました。
ありがとうございました。
衛生工学部門の受験時から総合技術監理部門までは
必ず取得したいと考えており,ようやくたどり着くことが出来ました。
数少ない,衛生工学部門の情報を提供頂き誠に感謝しております。
これからも継続研鑽を行い,社会に貢献できる技術士を目指したいと考えます。
本当にありがとうございました。