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15

Oct

2020

月の光 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

先日に中国発の世界的ベストセラーとなったSFである「三体」を読み進めているときに、そもそもの世界的ベストセラーとなるきっかけとなった英語訳の訳者であるケン・劉氏が選者であるこの中国界のSF短編集「月の光」をAmazonで見て発注していたものでした。例によって、転送.コムにて届いた荷物の一つではあるのですが、内容はさておき最近の早川書房の親書シリーズである子供の頃にあったような新書のスタイルは、ノスタルジックではあるのですが、読み易いのかどうかは?な感じです。

 肝心の中身の方は、やはり中国SF作品の勢いを感じるものばかりで、本当に多種多様な中で飽きさせないものばかりで、本当に驚きます。かつての星新一さんのショートショートを思わせるようなシュールなオチもにおわせるものもあります。中でも表題作の「月の光」はタイムマシン(ただし電話通信だけですが)のパラドックスをうまく使った秀作で、さもありなんという感じですが、地球の未来がこうも変わってしまうのかと怖さも感じさせるものがあります。

 しかし、本当に勢いのある国というのはSF小説の分野一つとってもエネルギーを感じるものです。読んでいて中国SFのジャンルが本当に羨ましくなりました。

本作品の評価:4

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