Tue

07

Oct

2014

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フィリピンの都市化の問題は日々暮らしている我々も実感する位、凄まじい問題(交通渋滞、スラム化、電力不足、環境汚染、他)がありますが、この凄まじい人口爆発中のこの国では致し方ないかとも思えてきます。そんな中で、THE WALL STREET JOURNALの記事に「フィリピンの米軍跡地に「グリーン・シティ」構想-日本の投資家も関心」というものがありました。一見、最近流行のスマートシティ(エコシティ)とも思えますが、開発予定地の7割を緑地として残す「グリーン・シティ」ということで、グリーンの意味は本当に緑地が残るというニュアンスで使われているようです。実際に、人口爆発中のフィリピンとはいえ、国土の大半はまだまだジャングルや水田の自然が豊かな国でもあります。火山が多いところや島が多いことも何だか親近感があります。ともかくも私の住んでいるボニファシオもそうですが、基地跡地の開発事業はまだまだ続く模様です。そのための専用政府機関「基地転換開発公社(BCDA)」というものの存在も初めて知りました。

141007_clurckgreencity02こちらの記事に載っている前述した基地転換開発公社のサイトを見ると、私の住んでいるボニファシオも出てきます。こちらも開発してくださったのですね。現在の社長のカサノバ氏というのが44歳で私とほとんど変わらない歳ですが、こんな大事業を進めているエリートなのですね。頭が下がります。写真で見る限りでも面構えが違いますね。

グリーン・シティに戻りますが、記事の中では「効率的な公共交通機関を導入し、徒歩や自転車で移動できるようにする。製造業やテクノロジー業界のトップ企業を誘致して質の高い仕事を提供する。富裕層は塀に囲まれたコミュニティで暮らし、貧困層はスラム街に住むマニラのような社会の分裂を避けるため、手頃な価格の住宅を供給する。」とあります。これは全くその通りで、効率的に環境の良い都市を運用するのは、フィリピンに限らず日本を含めての世界的な都市の目指す姿の一つの潮流と言えます。日本でも先日、公表された「国土のグランドデザイン2050 ~対流促進型国土の形成~」にあるようにコンパクトと効率化は重要なキーワードです。フィリピンの場合に大きく違うのは、日本と違って都市自体はこれから100は必要だとあるように、コンパクトにするよりも都市そのものキャパシティを増やす必要があるようです。

いづれにしても日本の含めてこれから新しい都市の姿(当然、サスティナブルとなりますが)が模索される中で、建築設備は忙しくなることはあっても決して暇にはならないでしょう、ということで嬉しい悲鳴と共にこれからはますます知識と技術の研鑽が日々のペースで必要になるのだろうと思いました。


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