年別アーカイブ: 2019年

Sat

28

Dec

2019

異色のダークモダンホラーSF「鼻」

   鼻 (角川ホラー文庫)

この本はAmazonの書評で「終わりに希望はないがどんでん返しが魅力」的なコメントが多かったので、それにつられて購入しておいたものです。暇な時に読もうかと思い、年末年始休みに何となく読んでみたら、内容に引き込まれて一晩で読んでしまいました。項数も薄く、表題作の「鼻」を含めて3つの短編が収録されている短編集なので、まああっという間には読めてしまうのですが、この著者の曽根圭介さんの構成力と行間に見られる筆力と言うか、独特の世界観の構築力には思わず引き込まれずにはいられないといった感じです。確かに3つの短編全てで、ラストの絶望感というか不条理な結末はなんともいたたまれない感じなのですが、想像していたよりかは普通に!?読むことが出来ました。というか、予想していたような読了後の不快感のようなものは全くなく、むしろこれらの独自の世界観から導かれる何とも諦めるしかないような“痛い”結末という感じでしょうか。なかなか読んでみないと分からない感覚ではあります。
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Sat

21

Dec

2019

ワルシャワ市内観光の後は、せっかく都会!のワルシャワに来たということで日本食レストランを目指しました。色々と事前に目星を付けていた中で、地元の方にも大人気という噂の讃岐うどんやラーメンが食べられるという「UKI UKI(UKI UKIうどん)」に行ってみました。場所は市の中心部といえるトラムもバスも走っているマルシャウコフスカ通りから10分ほど入ったところにあります。人気店ということで覚悟していきましたが、案の定、お店の前には地元ポーランド人の列ができていて、この寒い中で待つのは厳しいかと思いきやきちんとリストを取っていてかつ待っている間に暖かい日本の煎茶を振舞ってくれましたので、10分ほどでしたが待って入ることができました。
 お店はモダンなつくりで日本の渋谷や原宿にありそうな(といってもここ10年ほどは日本の事情を知らずに語っていますが)今風の飲食店という感じで、照明も明るく清潔な感じです。こんなワルシャワの一角でこんなお店があるとは驚きでしたが、お店の雰囲気だけではなく料理そのものにも驚くことになりました!
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Sat

21

Dec

2019

ワルシャワ市内観光(冬編1日目)

インターの冬休みで1週間ほど家族がワルシャワに滞在していたので(かく言う自分もウィークデーはワルシャワからドイツ経由オランダでヴロツワフには居ませんでしたが)、この週末はワルシャワ市内観光をしてみました。相変わらず雨が多い日々でしたが、土曜日の今日は雨も降らずに天気がもってくれました。そんな訳で、車はあったもののトラムとバスとメトロ(ポーランドもワルシャワには地下鉄があります!)で市内を散策することしました。ちなみにワルシャワでも範囲で種類が違うものの、全ての公共交通は一つのチケットでかつ1日券が15ズロチで帰るので便利かつお得です。ここら辺はもう本当に2000年代の前は共産圏だった面影はありません。
 最初に向かったのはポーランドと言えばやはりショパンと言うことでショパン博物館に行ってみました。ちなみに他に行ってみたいて思っていた戦争博物館やユダヤ人博物館はカミさんと子供だけで学校休んで昨日に行ってしまったとのことで(迫力もあって面白かったそうです)、いつか一人で行くことにします。
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Sat

30

Nov

2019

ヨーロッパの夜市!クリスマスマーケット

ヨーロッパのクリスマスの風物詩と言えば、クリスマスマーケットが定番とのことで、ここヴロツワでも既に旧市街のリネックで始まっているとのことということで、早速行ってきました。本当は暖かい昼の間に行きたかったのですが、ここ最近も急激に日が暮れるのが早くなり3時を過ぎると夕方で4時過ぎにはもう夜という状態ですので、結局、暗くなってから行くことになりました。リネック周辺は普段からも駐車が難しいので、自宅からはトラムで行きます。トラムの駅へ行くだけでも相当寒い思いをしたのですが、それでも気温はまだ氷点下にはいかない1℃あたりです。氷点下になったらどうなることやら先が思いやられますが。。。
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Thu

21

Nov

2019

われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)ロボットの時代 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)

こちらも夏の帰省時に購入していたSF小説、しかも今更ながらの古典ですが初めて読んでみました。アイザックアシモフと言えばロボット三原則で超有名な作家であり、今回のロボット小説を読む前から色々な媒体で既に見聞きしていました。確か馴染みのあるものだと、これまた言うまでもなくロボットアニメの金字塔とも言える手塚治虫原作の鉄腕アトムにも、このロボット三原則は出てきており、色々な意味で現代のSF小説に止まらずにアニメや映画に多大な影響を与えている作者であり、そのロボット三原則と言えるのではと思います。
 そんな超有名な小説も今回初めて読むと言うのが、自分でも意外に感じつつ、楽しみに読み始めました。ちなみにアシモフの小説は随分と前に出世作と呼ばれている「夜来たる」という短編が入っている刊を読んだのみでした。いわゆるロボット三部作という形で、アイザックアシモフのロボット小説は三冊(正確にはロボット以外の短編と合わせたもう一冊があるそうなので、ロボット小説としては三冊半とのことですが)あるそうですが、それすら知らずにとりあえず最初の二冊ということで、今回の「我はロボット」と「ロボットの時代」を購入した次第です。
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Fri

08

Nov

2019

トム・ハザードの止まらない時間 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

夏の帰省時に買っておいた本の一つですが、ポケット版の大きさでSFファンではすっかりお馴染みの早川書房から出版された新しい?文庫スタイルのポケット版サイズというのが古めかしい感じだったのですが、よくよく出版日を見てみると2018年ということで、出版されたばかりの本のようです。邦題の「トム・ハザードの止まらない時間」ですが、原題は「How to Stop TIME」で題名からもタイムトラベラーかタイムスリップものかというのが容易に想像できます。ストーリーは遅老症(アナジェリア)を患った(という表現が正しいのか、病気の一つとして扱われています)主人公のトム・ハザードがヨーロッパ中世の1500年から現代に至るまでの人々との出会いと葛藤を中心に、同じアナジェリアの人々の組織との関りを描きながら進んでいきます
 同じく中世の時にもうけた一人娘のマリオンを探しながら生き抜いていくというのが、物語のもう一つの軸になっています。現代に潜んで生きているトムが自分の過去400年を振り返りながら進んでいくスタイルですが、中世のペスト禍やシェイクスピアとの出会いなど、要所にエピソードが盛り込まれていてどちらかというとビジュアル的な脚本を読んでいるかのような臨場感です。
 それもそのはず?で、この小説は既に出版前から映画化権が買われているとのことで、映画化もされる前提ということなのでしょう。最近はコンテンツの青田買いのようで、既にドラマ化、映画化というのが目につきますが、それはそれで小説の面白さの裏返しであればよいのではとは思います。
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Fri

01

Nov

2019

SF版ベトナム戦争!?「終わりなき戦い」

終りなき戦い (ハヤカワ文庫 SF (634))

この本を読んでみて既視感を覚えたのが随分前に読んだ「宇宙の戦士」ですが、それもそのはずでこの2作はいわゆる宇宙の軍隊戦争もの!?として双璧をなす傑作とのことです。読んだときはそんなことも知らずに読んでいましたが、読み進めるうちに随分と共通点が多いなと思いながら読んでいた次第です。一つはやはり異星人との戦争の定番!?ともいえますが、相手が全くもってコミュニケーションが難しい相手だということです。「宇宙の戦士」のときは確か巨大昆虫みたいな異星人だったかと思いますが、こちらはもう少し人類に近いイメージで描かれています。とは言ってもやはり相互のコミュニケーションが不能な敵として描かれており、それも理由になって戦争はまさに「終わりなき」様相で進んでいくという物語です。
 2作品に共通していると言えるのが、舞台は未来の宇宙であるものの軍隊の在り方や訓練の様子、組織のヒエラルキーなどは現代の米軍と何ら変わることがなく、カルチャーはまさに海兵隊そのものというのが、何ともギャップがありつつもここら辺が感情移入し易いところなのでしょうか。それもそのはずで、著者のジョー・ホールドマンのベトナム戦争の従軍経験をベースに書き上げられてものということで、モチーフや舞台こそSFですがここら辺は完全にベトナム戦争への反戦的な皮肉に満ちたストーリーともいえます。
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Fri

25

Oct

2019

マレーシア最後のディパバリ!

マレーシアからの家族の引越しで、2ヶ月ぶりに戻ってきているクアラルンプールですが、家族から聞いていたヘイズもようやく落ち着いているようです。たまたま私が赴任していた一昨年と昨年はほとんどヘイズが無かったため、今年はヨーロッパへ赴任した直後から、家族からヘイズで日本人学校も休校になったと聞いて驚いていました。年によって当たり年もあるようで、今年はひどかったようです。そんなKLとも今回で最後のお別れですが、都合3回目となるインドの祭典であるディパバリが今年はちょうどマレーシアから去る10月の27日ということで、例年通り!?モールや住んでいるコンドの玄関ホールには立派なKolam(コラム)が描かれています。
これらKolam(コラム)については、以前のブログでも詳述しているので今年は省きますが、色付けされたお米で描かれている(創られている)模様は本当にうっとりする程、綺麗で1、2週間できれいに無くなってしまうのは本当に勿体ないです。まあだからこそ、価値があるのかも知れませんが。。。
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Tue

22

Oct

2019

ようやくブログサイトの常時SSL(https)化!

ヨーロッパに駐在先が変わった契機というわけではないのですが、永らく手を入れていなかったサイトのメンテナンスをしてみることにしてみました。今更、大幅なデザイン変更は荷が重いので相変わらずのデフォルトテンプレートのTwentyTwelveをアップデートし続けて使う方針は変わらないのですが、以前から気になっていたサイトのセキュリティ対策の基本でもあるSSL化(https化)を思い切って断行してみました。本来はhttps化(要はSSL化)は既に基本的な仕様とも言え、世の中のサイトを見回すと個人のブログレベルでも相当数が対応済みです。基本的にこのSSLに対応していないと通信の暗号化がなされていないと言うことなので、閲覧に来てくれている貴重な読者の方にご迷惑をかけると言うことです。完全に個人ベースの趣味とは言え、例の別ページで発信している「技術士衛生工学部門のツボ」みたいにささやかな貢献を目指して発信しているページもあるので、やはりまず先にこのSSL化を実施してみることにしました。
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Sat

05

Oct

2019

出張で長期滞在しているオランダの片田舎の工業地帯のシッタートヘレーンですが、今週は週末を挟んで滞在しています。そこから車で20分ほどのところにあるマーストリヒトは、オランダでも観光地として人気のある古都ということで、週末を利用して観光してみることにしました。今週は雨が多く肌寒い日々が続いていてちょっと出歩くのが億劫な感じだったのですが、今日はたまたま雨も降らず天気も持ちそうでしたので(といっても分厚い雲に覆われていてお日様は出ていない感じです)、散策にはちょうど良かった感じです。
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Wed

18

Sep

2019

たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)

この本もSFの中では比較的有名な著作で以前から知っていたものの、手に取って読み始めたのは今回が初めてとなりました。表題作の「たったひとつの冴えたやりかた」を含めた3作がオムニバス的に収録されており、その3作共に遥かなる未来の異星人の司書が若いこれまた異星人のカップルに太古の昔のヒューマンと呼ばれている人類のエピソードを紹介する形で、この3話がエピソードとして収録されいている形です。
3話とも時代背景(といっても主人公の少女が誕生日に宇宙船をもらうような遥かな未来?)とテクノロジーは同じ時期のようで、人類が使っている宇宙航行手段や通信手段(この通信手段の「カプセル」が全体の物語にキーを与えているのですが)は共通なものとなっています。最初の表題作は主人公の16歳の少女の一人称で進んでいくので、これまたハードSFばかりを読んでいた最中でこの著作を読むと違和感があるのですが、ファーストコンタクトものとして秀逸なばかりか、寄生体である異星人と少女との意気投合と冒険、そして確かにハンカチなしでは読めない?という感じのラストと物語としても一気に読めます。その中で、今の現代よりは相当な未来のSFなのですが、書かれた時代背景もあるのか通信手段はカプセルという昔の航海時代を彷彿とさせる方法を取っているところにポイントがあります。単なる小道具かと思いきや、この通信手段であるカプセルの内容を時間差を置いて主人公や登場人物が状況を把握するところに、3話共通なのですが聞き手の想像や臨場感を与える重要な役割を果たしていると思います。
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Sun

15

Sep

2019

初ワルシャワ!歴史地区散策

ポーランドに来て2週目の週末ですが、首都のワルシャワに泊りがけで来てみました。主たる目的は、ポーランド在住であればご存知かと思われますが、年に一度のソフトボール大会だったのですが、私のヴロツワフの某チームは和やかな雰囲気の中、特に勝利のモチベーションもなく大敗で終わってしまいました。それでもポーランドのソフトボール大会全体が家族向けのレクレーションと言った感じで、非常に楽しい雰囲気で面白かったです。
 という事で、次の日の日曜日は市内観光をしてみました。まず最初は共産時代の象徴とも言える文化科学宮殿(スターリンからの贈り物とのこと)の展望タワーに登りました。10時がオープンなのですが、ちょっと前に着いたものの既に4、50人くらいの観光客で混雑しています。エレベーターで展望台に登りと、ちょうど360度ワルシャワが一望出来るのですが、まだ高層ビルも少なく平原の国だけあって、どの方角も地平線が見えるので圧巻です。しかし、これだけ平原ばかりの国も珍しいと改めて思います。これも周囲の国から容易に攻められた歴史の一因なのでしょうか。
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