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Oct

2018

ヒト型ロボットと言えばアニメのアトムやエンターテイメント用のASIMOのようなイメージで、建設業には無縁かなと思っていましたが、なんと身近な内装の石膏ボードを貼るロボットをヒト型で開発したとのニュースが飛び込んできました。あえて複雑なヒト型ロボットを開発する理由としては、現在の人間工学に合わせてデザインされた様々な道具や空間をそのまま使えるという応用性・汎用性が一番なのですが、それにしても複雑で高コストのために夢物語かなと思っていましたが、一番ベタな建設業の分野でこんな話が実現しつつある(実現した!?)というのは驚愕です。
 このヒト型ロボット開発の理由もまさにヒトと一緒に労働できる作業現場に合わせたとのことで、身長は180センチという大柄な労働者といったボリュームでしょうか。見かけも本当に人型なので驚きます。内装作業は数年以内に実用化を目指すと言うことで、ここ1,2年に建設業の未来図的な話題(先日の戸田建設の「未来の歩き方」清水建設の「スマートサイト」など)がブームな感じで、建設業もVRにロボットと話題が先行していましたが、ヒト型ロボットには本当に驚きました!
 何度も驚いたとのを強調するのは、正直なところ人型ロボットは応用性・汎用性で圧倒的な強みがある分、確実に開発に時間が掛かるので、どの分野でも足踏みするのかと考えていたからです。開発した産総研(産業技術総合研究所)も恥ずかしながら聞いたことがない研究機関でしたが、日本最大規模の国立研究開発法人とのことで、このような機関が建設業のしかも内装用のロボットを実用化させようというのは驚きです。ただ、建設業の分野で人型ロボットが実用化されれば、その応用範囲は限りなく、ワーカー向けにデザインされているあらゆる無数の工具がそのまま活用できるというメリットがあります。自信の過去のブログ記事にも在るとおり、少子化で労働力不足の影響をもっとも受ける業界の一つであることは確実ですので、案外に手堅い!?市場なのかも知れません。
 このヒト型石膏ボード用ロボットの詳細記事は、BUILT(このサイトも今回初めて知りました)のこちらにあります。動画を見て本当に驚くのは、ASIMOのようなスムーズさと想定どおり!?ヒト用のツールをきれいに使いこなしている点です。しゃがんだ後ろ姿などは、本当のヒトのような錯覚を覚えます。もちろんヒト型のメリットは道具や空間が共有できると言う応用性・汎用性に加えて、ヒトでは運べないような重さの材料も運搬可能なことや、動画で見れるように実際の人間では限界があるような間接の動きが可能なこと(石膏ボードを掴んでぐるっと回すシーンがあります)など、メリットは計り知れません。

 自分でも建設業の未来の話は、10年後、20年後はロボットが普通だろうなどと言っておきながら半信半疑だったのですが、こんなロボットが開発されているとなると夢物語どころかやっぱり想像もつかない進化を遂げている気がしなくもありません。その時に自分のような生身の人間のエンジニアがやるべきこと、残されている職域と言うのは何なのか、今から想像力を働かせて考えておかないと大変なことになりそうです。。。

・産総研のオフィシャル動画です。これが動きが早くなったらと思うと凄いことです。。。


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”ところによりエンジニア”